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むくみとは? 人間の体は、細胞の中に多くの水分が存在し、その水分が血管と細胞の間を行き来しながら全身に栄養分を運んだり、老廃物を回収したりしています。 「むくみ」とは、尿や汗として体外に排出されるべき余分な水分が細胞内に溜まることをいいます。心臓病や腎臓病などの病気によるものや、女性ではホルモンバランスの乱れでむくむこともあります。 |
漢方でむくみは体内の水分代謝がうまくいかない状態と考え、「水滞」「痰湿」と呼びます。 6月から7月の梅雨の時期は雨降りが多く湿度の高い中にいるため、「湿邪」によってむくみを起こしやすくなると考えられています。 |
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むくみやすい場所 水分は重力によって下に集まるため脚がもっともむくみやすいとされています。 では、顔のむくみはなぜ起きるのでしょうか。 それは、夜寝ている間、身体を横にしていることで顔に水分が溜まりやすくなるためです。一時的に溜まっているだけなので、起きて活動し始めれば顔のむくみは通常、半日ほどで治まります。なかなか治まらなかったり、何日も続けてむくんだりする場合は病気の可能性もありますので、注意が必要です。 |
むくみの「原因」と「対策」 ①水分と塩分のとりすぎ 体内の水分はカリウムとナトリウムのバランスで調整されていて、ナトリウム(塩)を取りすぎるとむくみにつながります。果物、野菜、イモ類などのカリウムの多い食材もバランスよく取り、食べ物から取る水分も含めて一日に2リットルくらいの水分を摂取するのが適量といわれます。(体重が60kgの場合) |
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②冷えによる血行不良 雨にぬれたりクーラーに長時間あたりすぎたりすると、体が冷えて血の巡りが悪くなることで水分代謝にも影響し、むくみの原因になります。 足首やふくらはぎを温めたり、お風呂にゆっくり浸かってマッサージしたりすることで血行がよくなり、むくみ解消につながります。 |
③アルコールの取りすぎ アルコールの取りすぎは消化器官に負担がかかり、水分代謝を悪くします。また飲みすぎると脱水症状を起こすので、さらに水が飲みたくなり悪循環となります。 |
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④胃腸の弱りによる代謝の鈍り 梅雨時の「湿邪」は胃腸のはたらきを鈍らせるため、普段から胃腸の弱い人は特に食欲不振や疲れやすい、体が重だるいなどの症状が起きやすくなります。 胃腸に負担をかけない消化の良い食事や水分代謝を促す食材をとることが大切です。 |
⑤ストレスによる自律神経の乱れ ストレスを感じると血管がキュッと締まり、血行が悪くなるため冷えを起こしやすく、そこからむくみの原因になったりすることがあります。 ゆったりとした呼吸でリラックスを心がけるようにしましょう。 |
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「むくみ」におすすめの薬膳食材 健脾(けんぴ)・・胃腸のはたらきを整える 豆類・イモ類・かぼちゃ・米類・オクラ・キャベツ・ブロッコリー・人参・ねぎ・鯵・いわし・鯛・牛肉など |
利湿(りしつ)・・体の余分な水分をとりのぞく とうもろこし・小豆・緑豆・なす・冬瓜・きゅうり・もやし・白菜・すいか・海藻類・紅茶・コーヒー・緑茶など |
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理気(りき)・・・気を巡らせ消化吸収や水分代謝をたすける 玉ねぎ・ピーマン・そば・鮭・かじきまぐろ・紫蘇・三つ葉・みょうが・バジル・ローリエ・柑橘類・スパイス類など (監修:「漢方ナチュラルkitchen」主宰の国際中医薬膳師 高山恵美) |
顔がむくんでいるときの対処法 顔のむくみをとるには、顔と首周りの血行をよくすることが大切です。 【温冷タオルでほぐす】 1)タオルを2枚用意します。 |
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【シルクでほぐす】 スキンケアをしながらマッサージで血行を良くするのもオススメ。 |
<目元>眉頭の下からこめかみへ、目頭の下から目じりへ向かってやさしく指を滑らせ、最後にこめかみをグッと押す。 | ![]() |
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<口元>下唇とあごの間に指を置き、唇を持ち上げるように口角の方向へマッサージ。フェイスラインは手のひらでほおを持ち上げるようにしながらこめかみあたりまでマッサージ。 |
<首元>耳たぶの裏のくぼみをグッと押し、鎖骨に向かって下ろし、リンパを流す。
目元、口元、首元のマッサージを3~5回繰り返します。 血行が良くなり、むくみだけでなくくすみもとれて、肌がトーンアップします。 |
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